お酢で手作りドレッシングのアイディア
お酢を使えば自家製ドレッシングをつくることができます。手作りすると、こだわりの調味料と合わせることもできますし、少量で使い切る分だけつくることができるため、開封済みのドレッシングが冷蔵庫を占拠することもありません。
今回は、お酢で作れるドレッシングのアイディアをまとめました。
基本のサラダドレッシング(ヴィネグレットソース)
ヴィネグレットソースは、酢と油を混ぜ合わせ、塩・胡椒で味を調えたものです。フランス料理においてもっとも基本的なサラダドレッシングソースで、フレンチドレッシングと呼ばれることもあります。透明感のある見た目です。
伝統的なフレンチドレッシングは、オリーブオイル:酢=3:1の割合で混ぜ合わせます。お好みで酢を多めにしてもOK。玉ねぎやケールなどの辛味や苦味の強い野菜を使ったサラダには、酢が多めのドレッシングが合います。春野菜のように、柔らかくてマイルドな野菜のサラダには、酢を控えめにした方が良いでしょう。
ハーブやレモン果汁を加えてアレンジするのもおすすめです。酢の種類、油の種類を変えることで、簡単に風味を変えることができます。バルサミコ酢を使えば、香り高く、甘いドレッシングになります。白ワインビネガーを使えば上品に、りんご酢を使えば豊かなりんご風味でサラダの印象がガラリと変わります。家にあるもので作れる、一番簡単なドレッシングです。
日本のフレンチドレッシング
1958年、日本で初めて販売されたドレッシングは、赤色のフレンチドレッシングでした。赤のフレンチドレッシングは、基本のヴィネグレットソースにケチャップを混ぜたもので、甘みがあります。一方、白のフレンチドレッシングは、基本のビネグレッドソースに砂糖とマヨネーズを混ぜたもので、クリーミーな味わいです。
ヴィネグレットソースの場合、放置しておくと分離します。赤・白のフレンチドレッシングは、乳化しており、とろみがあります。同じフレンチドレッシングという名称でも、透明なもの、白、赤の3種類あるのです。
参考:ドレッシング・サラダの歴史 | キユーピー ドレッシング
マヨネーズ
日本の食品表示基準では、マヨネーズもドレッシングに分類されます。マヨネーズは、卵、酢、油を混ぜ合わせ、塩などで味を調えたものです。卵黄に含まれるレシチンという成分が、乳化剤のはたらきをして、酢と油を混ぜ合わせます。
とろみがあって、口当たりまろやかなマヨネーズは、生野菜サラダだけでなく、茹で野菜や魚介サラダにも合います。また、マカロニやポテトサラダには欠かせないものです。みじん切りにした玉ねぎとゆで卵をマヨネーズで和えれば、タルタルソースにもアレンジできます。
マスタードドレッシング
基本のヴィネグレットソースにマスタードを混ぜ合わせるマスタードドレッシングも定番の組み合わせです。マスタードは、辛味や風味を与えてくれるだけでなく、卵黄のレシチンと同じように、乳化剤の役割を果たし、酢と油を混ぜ合わせます。
マスタードの中でもシード(種子)に乳化成分が含まれますので、粒入りのマスタードや粒を挽いたものを使うと、ドレッシングの分離を防いで、滑らかで一体感のあるドレッシングをつくることができます。
和風ドレッシング
和風ドレッシングとは、しょうゆをベースにした日本ならではのサラダドレッシングです。基本は、酢+油+しょうゆを混ぜ合わせたもので、ごま・わさび・梅・青じそなどの香辛野菜と合わせたものが幅広く販売されています。
とば屋酢店でも、すり胡麻をたっぷりつかった和風ドレッシングを販売しています。野菜嫌いのお子さんがパクパク食べてくれるという魔法のドレッシングです。
和食の食材と合わせることから、米酢が合います。野菜サラダだけでなく、豆腐サラダ、海藻サラダ、豚しゃぶにもよく合います。キューピーさんによると、日本で一番売れているドレッシングは、和風のごまドレッシングだそうです。日本人にとって、馴染み深いドレッシングです。
参考:豆知識|キユーピー 深煎りごまドレッシング|キユーピー
玉ねぎドレッシング
玉ねぎドレッシングは、和風ドレッシングをベースに刻んだ玉ねぎをたっぷり入れたドレッシングです。サラダやお肉のソテーなどと相性が良いです。玉ねぎは、加熱することで辛味が和らぎ、甘味を引き出すことができるので、食べやすく仕上がります。
自分で手作りするときは、新玉ねぎを使うと、辛味がマイルドでお手軽です。すりおろしたり、みじん切りにした新玉ねぎに、酢+しょうゆ+油を入れて、砂糖・塩・胡椒で味を調えます。また、酢玉ねぎを使う方法もおすすめです。初めから玉ねぎドレッシングを作るつもりで、みじん切りやすりおろしの酢玉ねぎにしてしまう手もあります。
ヨーグルトドレッシング
ヨーグルトドレッシングとは、プレーンヨーグルトを基にしたドレッシングです。ヨーグルトとオリーブオイルを混ぜて、塩・胡椒・砂糖やはちみつで味を調えつつ、お酢やレモンの酸味を少し加えます。
ヨーグルトの酸味があるので、お酢は控えめにするのがポイントです。酢の代わりにマヨネーズを入れたり、粉チーズを入れるアレンジもおすすめです。
中華風ドレッシング
餃子のタレでお馴染みの、酢醤油+ラー油の組み合わせをベースに、鶏ガラスープの素で出汁のうま味を加えると、中華風ドレッシングをつくることができます。酢は、米酢か黒酢を使います。すりおろしたニンニクや生姜、花椒などの香辛料を加えて、風味を増すと、食欲をそそる味わいに。ちりめんじゃこもおすすめの組み合わせです。サラダやつけダレとしてはもちろん、炒め物の調味料としても使えます。
手作りドレッシングには純米酢『壺之酢』がおすすめ
とば屋の純米酢『壺之酢』は、薫り高い風味が特徴のお酢です。その独特な味わいは多くのフレンチシェフから高い評価を受けています。
2024年のCHEF-1(シェフワン)グランプリで決勝進出を果たしたフレンチシェフ・吉岡翔太さんも、3回戦で『ほんのり温かいふくいサーモンいちほまれと壺之酢のシャリソース』という料理を披露されました。CHEF-1グランプリは、情熱を持った若き料理人の登竜門と言われる大会で、その様子はテレビでも放映されました。
酢を変えるだけで、手作りドレッシングの味わいは驚くほど変化します。この機会に、ぜひ当店自慢の『壺之酢』をお試しください!
中野 貴之
酢醸造家/(株)とば屋酢店 第13代目
「お酢のことならなんでもご相談ください」がモットー。お客様に「また使いたいと思っていただけるお酢」をお届けできるよう社員と力を合わせて精進中。セミナー講師も時々お引き受けします。
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