酢トマトは旨みたっぷりの常備菜!リコピン&酢酸の健康パワーとは?
酢トマトといえば、テレビや雑誌で健康効果が高いとたびたび話題に上がる常備菜です!トマトピクルスやトマトの酢漬けなどとも呼ばれ、特に夏にぴったりの一品です。この記事では、酢トマトの栄養成分や健康効果、簡単な作り方をご紹介します。夏野菜の代表であるトマトとお酢の力で、猛暑を乗り切りましょう!
酢×トマトの嬉しい栄養成分
①トマトは抗酸化物質リコピンが豊富
トマトの栄養成分といえば、やはりリコピンです!リコピンは、トマトの赤色の天然色素成分で、カロテノイドの一種です。カロテノイドは抗酸化物質で、活性酸素を取り除き、酸化の働きを抑えてくれます。
抗酸化物質
活性酸素の発生やその働きを抑制したり、活性酸素そのものを取り除く物質のこと。ポリフェノール、カロテノイドなどの種類がある。(中略)活性酸素が大量に生成されると過酸化脂質を作り出し、動脈硬化・がん・老化・免疫機能の低下などを引き起こします。
抗酸化物質 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
リコピンの健康効果は、国内外で研究が進められています。カゴメ株式会社さんによると、①紫外線による肌の赤みや色素沈着の予防、②血中の善玉コレステロール濃度を上昇させる効果が期待できるそうです。
他にも、風邪予防に役立つビタミンC、細胞の酸化を防ぐビタミンE、塩分の排出を助けるカリウム、腸内環境を整える食物繊維など、体にいい成分をバランス良く含んでいます。何より、トマトは生でもたくさん食べやすいのが嬉しいところ!「トマトが赤くなると医者が青くなる」と言われるほど、栄養を摂りやすい食材です。
②トマトはうま味成分のグルタミン酸が豊富に含まれている
トマトのもう一つの魅力は、グルタミン酸が豊富に含まれていることです。グルタミン酸は昆布と同じうま味成分です。特に、真っ赤に熟したトマトや、乾燥させたドライトマトはグルタミン酸の量が多く、うま味が凝縮されています。このことから、イタリアンでよく使われるトマトソースはもとより、洋風スープやお味噌汁の具材にしたりと、和洋問わず、さまざまな食材と組み合わせて活用されています。
トマトソースは、日本でいうところの昆布出汁・カツオ出汁にあたるもので、洋風のうま味調味料なのです。
③お酢とトマトは相性のよい組み合わせ
実は、子どもが大好きな「トマトケチャップ」には、お酢が含まれています。お酢の抗菌効果で保存性を高められるというメリットだけでなく、トマトとお酢の有機酸によって、味そのものに深みを出しています。
トマトには、グルタミン酸以外にも、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸が多く含まれています。酸味は、酸の種類が増えると複雑でまろやかになります。もちろん、有機酸をたくさん含んだお酢と組み合わせれば、コクのある重厚な味に仕上がっていきます。
つまり、トマトとお酢は、多くの方に愛された実績のある組み合わせなのです!ケチャップには糖分・塩分が多く含まれているため、自家製酢トマトで体にいい、お好みの味を目指していただくのが良いと思います。
酢トマトの作り方
材料
作り方
【1】よく洗ったミニトマトの水気をしっかり切って、竹串などで穴を数か所あける。
【2】煮沸消毒した保存容器にトマトを入れる。大きいトマトの場合は、一口サイズに切ってから入れてください。
【3】マリネ調味液をつくる場合は、調味液の材料★を鍋に入れて火にかけ、砂糖と塩を溶かした後、冷ましておいてください。
【4】らっきょう酢、または冷ましたマリネ調味液を保存容器に入れ、トマトを浸す。半日ほどで食べ頃になります。
【5】冷蔵庫で保存し、1週間を目途にお召し上がりください。熟成が進むと味が変わっていきますので、変化も楽しんでいただければと思います。
塩分や糖分を控えめにしたい場合は、調味液ハーブやネギ類を一緒に漬け込むのがおすすめです。ローリエ、唐辛子、クローブ、ニンニクや細く切った玉ねぎ、胡椒などを入れている方が多いようです。果物を一緒に漬け込むのも◎。
砂糖や塩を加えるとマイルドになりますし、ハーブ類を多めに入れればスパイシーにもなります。お好みで調整してください。
飲むお酢トマトジュース割りも良い組み合わせ
酢トマトはおかずの一品として食べることが多いですが、飲む酢をトマトジュースで割るのもおすすめです!塩分糖分不使用のトマトジュースを使えば、ヘルシーなお酢ドリンクになります。しっかり冷やすとトマトの甘さが引き立ち、さっぱりとした味わいを楽しめます。
まとめ
酢トマトの魅力と健康効果についてご紹介しました。とば屋酢店のお酢は、300年以上続く伝統製法を守りつづけ、丁寧に醸造した米酢です。自家製酢トマトだからこそ、私たちのこだわりのお酢でお試しいただければと思います。
中野 貴之
酢醸造家/(株)とば屋酢店 第13代目
「お酢のことならなんでもご相談ください」がモットー。お客様に「また使いたいと思っていただけるお酢」をお届けできるよう社員と力を合わせて精進中。セミナー講師も時々お引き受けします。
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