冬の寒さに負けない!ホットサワーな酢ドリンクの飲み方・アレンジ
寒い冬に、体を内側から温めるホットドリンクで一息つく。まさに、至福のひと時です。この記事では、お酢を使ったホットドリンク『ホットサワー』の楽しみ方をご紹介します。
ホットサワードリンクとは
ホットサワードリンクは、その名の通り、酢ドリンクを温めた飲み物です。お酢には、米酢・リンゴ酢・黒酢など原料の違いによる種類があり、組み合わせれば、バリエーション豊かな風味を楽しむことができます。無糖でヘルシーに楽しむこともできますが、甘味を加えると飲みやすくなります。砂糖のほか、はちみつやジャムがおすすめです。
もちろん、飲む用のお酢として販売されているものを使ってもOKです。飲む酢は、最初から甘味が調合されているので、とても飲みやすいです。ただし、飲む用のお酢を甘い飲み物で割ると、甘い×甘いで甘ったるくなる点に注意しましょう。
Q. 温かいお酢ドリンクでむせてしまいます
温度が高くなればなるほど、酢は揮発しやすくなり、むせやすくなります。揮発は液の表面から飛び出てくるものなので、氷ひとつぶを浮かべてみてください。ぐっと飲みやすくなります。
Q. どれくらい温めればいいの?
温かい飲み物のちょうどいい温度は50〜70℃くらいです。自動販売機のホット缶コーヒーの温度は約55度だそうです。熱湯での温度調整が難しい場合は、電子レンジを使うと簡単です。レンジの加熱時間の目安は、100mlで600W50秒、500W60秒です。
Q. 飲み切れないです
よくわかります。ホットサワードリンクは、がぶがぶ飲むものではないです。200mlもつくったら、最後の方は冷めてしまいます。多くても100mlで、じっくり味わいながら飲む。もし冷めても、さっとレンジで追加で温める。それくらいのつもりで、少量をゆっくり楽しんでいただくのが良いと思います。
食酢を使ったホットサワードリンクのアレンジ集
食酢(米酢・りんご酢・ワインビネガー・穀物酢・黒酢など)を使ったホットサワードリンクのアレンジ方法です。これらは、塩分や甘味料が入っていないため、酢の酸味をダイレクトに味わうことになりますので、とても酸っぱいです。飲みやすくするために、砂糖やはちみつを加えるか、もともと甘い飲み物で割ると良いでしょう。
ホットはちみつ🍯サワー
・酢 小さじ1
・はちみつ 小さじ1
・お湯80cc
王道。シンプルなお湯割りに、はちみつをプラス。甘味を追加することで飲みやすくしています。はちみつレモンに近い感覚で飲むことができます。はちみつが固まって溶かしにくいという方には、とば屋酢店のお酢蜜がおすすめです。お酢蜜は、純米酢とはちみつだけを合わせた飲むお酢です。
スパイスとしてショウガを入れるのも定番です。お湯の代わりに、ショウガ湯で割るのも良い方法ですね。
ホットワイン風🍷ブドウジュース×酢(おすすめ!)
・ブドウジュース80cc
・純米酢小さじ1
よく混ぜたあと、電子レンジで600w50秒加熱します。非常に濃厚でコクのあるホットワイン風のドリンクになります。赤ブドウでも白ブドウでもOKです。色もよく、クリスマスの特別ドリンクに採用したいくらい、とても美味しい組み合わせです。ジュースは果汁100%のものがおすすめです。
糖分入りの飲む酢を使ったアレンジ集
飲むお酢用につくられた商品や、自家製の果実酢などは、砂糖が含まれているため、お酢液自体に甘さがあります。そのため、希釈するときは、甘くない飲み物を使ったほうが良いです。
シンプルなお湯割り
・飲む酢 小さじ1
・お湯 80㏄
いろいろ試しましたが、結局のところ、お湯割りがおいしくて簡単ですね。電気ケトルで沸かしたばかりの熱湯を注いでお湯割りにすると、非常にむせやすいので注意。コップなどに入れておいて、冷ましてから注ぐと良いでしょう。
野菜ジュース割り
・100%野菜ジュース 80cc
・お酢蜜(酢+はちみつ)小さじ1
「野菜ジュースを温めるんですか!?」という声が聞こえてきそうですが、これがまた良いんですよ。飲み物というよりは、スープの一品として召し上がると良いかもしれません。コップに移して混ぜたあと、電子レンジで加熱します。600Wで40秒。
ゆず茶×しそ酢
・ゆず茶 大さじ1
・お湯 80cc
・しそ酢(酢+氷砂糖+しそ) 小さじ1
ゆず茶はジャムのような見た目の甘いお茶です。このお茶に、とば屋のハーブ酢「しそ酢」を入れると美味しいです。ゆずとしその風味がマッチします。果実系の飲み物に多く含まれている果糖は、温めると甘味がやわらいでしまうので、ちょっと多めに入れることをおすすめします。
柑橘系の飲み物で割るときは、ただの酢ではなく、甘味の入った飲む酢の方がよいと思います。ただの酢の場合、ちょっと苦味が強まる印象です。
ホットミルク×お酢蜜 ちょっとチーズ風味
・牛乳 80cc
・お酢蜜(酢+はちみつ)小さじ1
冷たい酢ドリンクの定番『牛乳割り』は、とても美味しいのですが、加熱に注意が必要です。温めすぎると分離が進んで、酸っぱい液体にチーズが浮かぶような状態になります。電子レンジで様子をみながら加熱してください。目安は600Wで40秒。どうしてもチーズっぽさが出るので好みが分かれるかもしれません。
個人的にNGな組み合わせ
酒粕系甘酒割り
ホットの甘酒は冬の飲み物の定番ですが、残念ながら、酢を混ぜると「酒が腐敗して酢になってしまった」風の飲み物になるので、おすすめできません。混ぜただけなので腐っていないと分かっているのに、脳が拒絶します。
バリエーションは無限大!いろいろ試してみて
この記事では、王道の使い方から、意外に相性の良い組み合わせ、NGな組み合わせにまで言及しました。飲むお酢はスッキリさわやかな印象からか、夏の暑い時期の飲み物という印象がありますが、冬の寒い時期であれば、コクのある深みを感じられる飲み物として楽しむことができます。
美味しいレシピが見つかりましたら、随時更新していきます。みなさんもぜひ、いろいろな飲み方に挑戦してくださいね!
中野 貴之
酢醸造家/(株)とば屋酢店 第13代目
「お酢のことならなんでもご相談ください」がモットー。お客様に「また使いたいと思っていただけるお酢」をお届けできるよう社員と力を合わせて精進中。セミナー講師も時々お引き受けします。
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