塩ポン酢の味の決め手!手づくり塩「海のシルクロード」
とば屋の調味料の中で、とくに若い世代から人気を集める塩ポン酢。この塩ポン酢に使われているのは、若狭湾から汲みあげた海水からつくられる手づくり塩「海のシルクロード」です。この記事では、「御食国(みけつくに)」の伝統を受け継いだ若狭おばまの天然塩について、詳しくご紹介します。
釜焚き製塩法でじっくり煮詰めたまろやかな天然塩
若狭の塩「海のシルクロード」は、道の駅などでも販売されている人気商品です。この塩は、地元の社会福祉法人 つぐみ福祉会が製造・販売しています。つぐみ福祉会は、障がいを持った方々への就労・雇用支援をおこなっており、福井の豊かな自然と寄り添いながら、さまざまな事業を展開しています。
【 告 知 】 FBCテレビで、リニューアルオープンした「道の駅若狭おばま」の特集が放映されます。 その中で、若狭事業所で製造している「海のシルクロード」を紹介していただきました😆 …
社会福祉法人つぐみ福祉会さんの投稿 2023年4月19日水曜日
その一つが、この製塩事業です。若狭湾で汲み上げた良質な海水を、昔ながらの「釜焚き製塩法」でじっくりと煮詰めてつくられるこの塩は、添加物を一切使用していません。海のミネラルがぎっしり詰まった旨みの強い塩です。まろやかな口当たりで、甘さを引き立てます。
人の手で丁寧につくられた天然塩だからこそ、安心して使えます。地元・若狭の海の恵みの結晶である「海のシルクロード」は、とば屋の米酢との相性も抜群。塩ポン酢として、日本全国で愛されています。
天然塩「海のシルクロード」は、地域と連携して、小浜の特色を活かした新しい地産地消商品の開発にも使われています。とば屋でも取り扱っている商品もあるので、ぜひチェックしてみてください!
- 『丸海鯖水煮缶』
- 『御食国カレー 若狭牛(みけつくに・カレー わかさぎゅう)』
- 道の駅わかさ小浜のオリジナル商品:
塩プリン、さばどら(あんに塩を使い、特産のサバが水面を泳ぐ焼き柄をつけたどら焼き)など
名前「海のシルクロード」に込められたもの
シルクロードとは、紀元前2世紀から存在したユーラシア大陸を東西に結ぶ交易路です。中国、インド、中央アジア、中東、ヨーロッパをつなぐ路で、人・物・文化が東西を行き来しました。
そして、この交易の新しい文化は、海を経由して日本にも伝えられました。奈良・正倉院の宝物には、西のペルシアでつくられたガラス製品やインドの楽器、唐の文物などが所蔵されていて、「シルクロードの終着点」とよばれています。
敦賀・小浜は日本海の窓口として、古くは渤海や新羅、そして、中国との交流を担っていました。とくに渤海との交渉は多く、唐⇒渤海⇒敦賀・小浜⇒奈良の都へと続く交易路の中継地でもありました。
つまり、敦賀・小浜は、シルクロードを経て西から伝えられた新しい文化を、奈良の都へと伝える役割を果たしていたのです。
もともと若狭おばま地域は、古くから海の幸や塩を朝廷に献上する「御食国」でした。とくに、若狭は塩の重要な供給地で、土器に海水を入れ、煮詰めて塩を生産した製塩遺跡が50ヶ所も確認されています。なかでも、小浜市の岡津製塩遺跡は保存状態がよく、国の史跡に指定されています。
このような歴史的背景を持つ小浜での塩づくり。その名前「海のシルクロード」は、地域の伝統と、古代の交易路の魅力を象徴したものであり、全国に広がる夢を託したものなのです。
古代、西域からの文化は日本海を通って、日本に上陸してきました。若狭はその文化の重要な上陸地の一つでした。奈良をシルクロードの終着駅と考えるなら、若狭小浜は海のシルクロードの終着駅、日本の玄関だったのです。
http://www.wakasa.ne.jp/foods/umino_silkroad.html(引用元サイトは現在みることができません)
小浜を訪れた際には、この歴史と伝統を感じる「海のシルクロード」をぜひ、手に取ってご賞味ください!
【参考】
正倉院の宝物を見てみよう – 宮内庁キッズページへようこそ!!
『福井県史』通史編2 中世
岡津製塩遺跡 | 小浜市公式ホームページ
岡津製塩遺跡|日本遺産ポータルサイト
- 塩ポン酢 360ml
和食にも洋食にも合う万能調味料の塩ポン酢は、ゆず・すだちの天然果汁と若狭の天然塩を使用。お醤油を抜いた、新感覚のあっさり味です。
中野 貴之
酢醸造家/(株)とば屋酢店 第13代目
「お酢のことならなんでもご相談ください」がモットー。お客様に「また使いたいと思っていただけるお酢」をお届けできるよう社員と力を合わせて精進中。セミナー講師も時々お引き受けします。